厚生労働省~公正な採用選考をめざして~より

【就職差別につながるおそれがある項目】

「家族」に関すること(職業・続柄・健康・地位・学歴・収入・資産など)

「家族」の職業(有無・職種・勤務先など)・続柄(家族構成を含む)・健康・地位・

学歴・収入・資産などを応募用紙や面接などで把握しようとする事例が

見受けられますが、それらの事項は、本人の適性・能力に関係のないことです。

そもそも、両親のいる家庭であるかとか、親などの家族がどんな仕事に就いているか、

会社の中でどんな役職か、どれほどお金持ちかなどということなどによって、

本人の就職が左右されてよいはずがありません。

また、親などの家族の状況から本人の適性・能力などを推しはかろうとする考え方も、

家柄を重んじるなどの前近代的な因習に基づく多くの予断と偏見が作用したもの

ということができます。

「面接において家族について尋ねたのは、応募者をリラックスさせるために、

答えやすい身近な話題として出しただけであり、何かを差別しようとするつもりは

なかった」という場合もあります。

しかし、ひとたび尋ねて把握してしまえば、それは知らないうちに偏見や予断を

招き、本人に対する評価・見方にフィルターがかかります。

はじめは差別するつもりはなかったということでも、結果としては、把握したことが

採否決定に影響を与え、就職差別につながるおそれがあるのです。

また、家族について尋ねるということは、例えば家族の離死別・失業など、

本人に責任のないそれぞれの家族のさまざまな事情に立ち入ることにもなり、

もし応募者がそれらの事情を尋ねられたくないと思っていたならば、

本人を傷つけたり、動揺させて面接時に実力を発揮できなくさせ、結果として

その人を排除してしまうことにもなりかねません。

家族に関することは、尋ねる必要がないばかりか、本人自身の適性と能力を

公平かつ客観的に評価するためにあえて尋ねないようにする考え方が必要です。